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鹿屋体大自転車部監督 黒川剛の日記

by nifs-brt2
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インターハイ&とうほく 「若手選手の未来は?」  (8/23)
お盆休みを挟み「インターハイ」から「ツール・ド・とうほく」に遠征していて
今週月曜日は実に13日振りに職場に出勤しました。
上司や同僚のご機嫌を損ねないよう仙台銘菓「萩の月」など買ってきました!
インターハイ&とうほく 「若手選手の未来は?」  (8/23)_d0100283_21541933.jpg



















ゆっくりする間も無く再び土曜日から「全国都道府県対抗大会」のため大分に出かけ、
そのまま「全日本インカレ」で静岡に入る予定、今回も10日間ほどの遠征です!
毎年のことですが、部の予定表もビッシリ埋まってしまうハードな毎日です!



さて、佐賀県で開催された「インターハイ」は今年も楽しませて頂きました!
前評判の高い有名実力選手、突然現れた強力新人選手等々・・・・・
Jr世界戦と時期が平行したためここぞとばかりに頑張った選手も・・・・

注目の総合優勝争いは実に興味深く見させていただきました。
それにしても奥田賢司の母校、奈良の榛生昇陽(しんせいしょうよう)は凄かった!
長距離のみの、たった4人の選手達がパーフェクトな走りを見せました!

4km団体追抜競走は大会新記録に迫る4分31秒台で準優勝!
ポイントレースは吉田君が徹底マークを振り切り選抜に続いて優勝!
3km個人追抜きは入部君が3分35秒の超好タイムで準優勝!
スクラッチは2年生の野口君が終盤難しい展開から抜け出て第3位!
4km速度競走は何と1年生のニューヒーロー元砂君が驚きの全国初優勝!
そして最終日のロードでもレースを読んだ吉田君が抜け出し優勝を決めました!

日頃鹿屋体大と練習をしている鹿児島勢も頑張りました・・・・
鹿児島実業の新納(にいろ)君はケイリンで準優勝、最後の追い込みは凄かった!
鹿実はチームスプリントでも有川君・豊住君・新納君が素晴らしい走りで第5位!
他にも書きたい選手やレースは沢山ありますが、キリがありませんので・・・


会場では鹿屋OGの玉城さち先輩が北中城の監督で指揮を執る姿も見られ、
性別に拘わらず良い人材の輩出を目指す鹿屋の活動が少しずつ形になって
きたようで小さな彼女の頑張りが、本当に嬉しく誇らしく思えました!

会場には開催地の武雄市で働く自転車部の創設メンバーの伊東博先輩も
仕事の合間に毎日のように訪れ、夜は夜で昔話に花が咲きました。
全国のレースで年々OB・OGとあえる機会が増え遠征がとても楽しみです!



お盆を挟み後半は「ツール・ド・とうほく」に出かけました!
選手は12日の「西日本インカレ」から直接会場入りしていましたので、
15日に後発隊として秋田入りしました。

「全日本TT」と「チームロード」に続く今年3回目の秋田、来月には国体で
もう一度行きます。昨年も3回行きましたが今年は新記録更新です!
小学校の頃に大ファンだった秋田出身の桜田淳子に会える日も近い?


第1ステージの秋田では大潟村で10kmTTが行われました。
それにしてもJCFチームの豊岡さんと真下さんは強かった・・・・
二人とも鹿屋に来て練習したことがあるので馴染みの選手です。

鹿屋は昨年総合2位の萩原麻由子を補欠に回し、4年の宮崎杏菜・日暮千早・
2年の早坂ありさ、そして1年の川又千裕の4名をエントリーしました。
初日のTTでは昨年高校選抜チームで出た1年の川又が3位につけました!
川又は昨年の記録を2分近く短縮する大躍進「練習は嘘をつきません!」


第2ステージは岩手県紫波町での周回コースを4周するロードレース、
レースは20名近い先頭集団で最終周回に突入しましたが、10kmを残し
宮崎が単独アタック、勇気ある作戦は的中し3秒差で宮崎は逃げ切りました!
このステージは昨年萩原が制していて、鹿屋として2連覇達成です!

第2ステージが終わると翌日に向けて移動開始、高速を走りながらふと
「(早坂)ありさの家は高速から遠いの?」と聞くと「直ぐそばですよ!」
1時間後、仙台市の早坂家にはくつろぐ選手達がいたのでありました!
突然の訪問なのに美味いものを頂き、近所のスーパー銭湯に行き、洗濯まで・・・・

この日の夜は仙台市内のホテルでレセプションがありました。
実はこの大会今回が最後の開催となることが決まっているそうで「解散式」のような
ネガティブパーティです。昭和27年から56回も続いた大会も明日で終わり・・・


第3ステージは、仙台市の中心地この大会の主催者「河北新報社」本社前からの
パレードスタートです!仙台といえば九州で言う博多のようなもの大勢の皆さんに
見守られながら56年の歴史を締めくくる最後のレースはスタートしました。
最終レースは実力者達のバトルとなりMarkMの片山梨絵さんが勝ちました!

実はこの長い歴史を閉じる最後のレースに復活を掛けた一人の選手がいます。
このレースのフィニッシュ地点の東北高校を昨年卒業した早坂ありさです。
高校3年の春にフィニッシュ地点一つ手前の交差点で大事故に遭い、
昨年鹿屋に入学してからの時期を含めこの2年間殆ど走れませんでした。

昨年1年間は治療に専念、元々トラック専門の短距離選手を自負する彼女の
復活レースに我々チームが選んだのは、長距離のロードレース、しかしそれは
彼女にとって最も因縁のある場所、そして最も走りたい筈のこのステージでした。

この春僕は彼女に一つのチャンスを与えました「最後の東北で必ずありさを使う」
彼女が本格的な練習を再開できたのは5月も半ばを過ぎてからです。
目標を見つけた彼女の行動の一つ一つが明らかにこれまでとは違います。
何と6月には梅雨時にも拘わらず3000km以上を乗り込んでしまいました。

2年間も自分を競技から遠ざけたこの因縁の場所で復活することが、彼女にとって
どれだけの重い意味があったのかは本人にしか解りませんが、とにかく彼女は
試練を克服し、素晴らしい走りを地元の皆さんに披露することに成功しました!
第2ステージ7位、第3ステージ9位、この順位は優勝にも勝る価値あるものです!
インターハイ&とうほく 「若手選手の未来は?」  (8/23)_d0100283_052433.jpg



















今回の「ツール・ド・とうほく」は多くの思いを抱え込みながらの遠征でしたが
各選手の頑張りが実を結び総合で鹿屋は3位になることができました!
レース後、仙台名物「牛タン弁当」が早坂家から差し入れられ優勝のような満足感!



一方で「女子」と「Jr」にとって国内で開催される唯一つのステージレースが、
これで終わってしまうかと思うと辛い気持ちになります。 何年かかってでも
是非このレースが「ありさ」のように見事復活してくれることを祈るばかりです!
by nifs-brt2 | 2007-08-23 21:52